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人間は、人それぞれ
人間は、人それぞれです。ある程度長く歯科医師をやっていると、色々な方に出会います。 ここで言う“人それぞれ”とは「いつも予約の時間に遅れてくる」とか「当日、土壇場になってからキャンセルしてくる」とか「無断キャンセルの挙げ句、それっきり来ない」というような“性格”の事についてではなく、“感覚”や“体質”のことについてです。
人間が「苦手」とするものも人それぞれ違っており、歯科診療に関係することでも同様なのです。 「注射が痛いのだけがイヤで、その後は平気です」とか、その逆に「注射は全然OKです、治療中に痛い方がイヤなんです」とか、「虫歯の治療以外でも何でも、治療には全部麻酔(注射)をしてください」とか「え〜、注射しなければいけないんですかぁ?平気だから(痛くないので)そのままやってもらえませんか?」とか、「今まで歯の治療で一度も麻酔なんかしたことなかったんで、(必要だなんて)聞いたことありませんけど?、なぜやるんですか?」など、色々なことを仰います。因みにみなさん、大人の方です。
後者の方については、問診時から予め「(長く)効き過ぎて怖い」との訴えがありましたので、取り敢えず、一般的に良く用いられる注射薬を“量を半分以下位”にしてやってみたところ、結果は昼前に処置をしたにも関わらず「夜中近くまで痺れていました」でした。
そこで今度は“量を1/3位”にしたところ、それでも大差はないようだったので、その次には薬品の種類を変えてみることにしました。通常は、全身疾患に関することで何らかのリスクがある方や、高齢の方で循環器系に心配がある方に使うような、循環器系への負担に配慮したもので、効き目が短く20分程であっという間に醒めてしまったりするものです。従って、時間の掛かる治療には不向きで、普段は「健常者」へ使うことは殆ど余り使いません。 その薬品を“半分とちょっと位”使ったところ、それでも昼前に処置をしたにも関わらず「夕方まで痺れていました」だったのです。流石に、これには驚きました。
まあ、これらは何らの誇張もない実例ですが、あくまでも両極端な例であるとは思います。 しかしながら、こうした実例を知ることで、人間には、その個体間で著しい「個人差」が存在しているという事実をご理解頂けるのではないかと思います。
振り返ってみれば、今回のこの例のように我々の職業というのも、大学を出たての状態で出来る事、理解していた事というのは、たかが知れていたのではないかと思えます。 そしてその後、長年の間に様々な患者さんをお相手にこれまで学ばせて頂いてきた、その経験によるものを日常の診療にフィードバックすることで生かすことが出来たとき、それを少しでも皆様へと還元できたのではないかと考えるしだいです。 |
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それは決して、「コイツ、ひとが真剣にやっているのに、まったく….」ではありません。
例えば、「ああ、嘸かし仕事でお疲れなんでしょうねぇ」とか、「(黙って身を任せるなんて)それ程までに、私のことを信頼して下さっていて….」とか、「この音楽で、それ程いい気もちになったのだろうか?効き過ぎかな?」や「この人、なんか病気じゃないだろうか??」ということなどです。 凄い人になると、こちらが何をやっていようがお構いなしに、例え「チュイ〜ンッ」と削っている、その真っ最中であっても、居眠りのあげく、口を閉じはじめたりもするのでした。 まあ、こちらも怖いので決して有り難くないですから、これは止めてもらいたいですが。
特に、その居眠りのタイミングや、その後の(睡眠中の)状態の違いにより、それを幾つかのグループに分けられると思います。 取り敢えず、それを3つのタイプに分けて説明してみます。
まず、比較的恐怖心の少ない、余り痛みを伴わないように思われる治療の際、暫く続けて口を開いて頂いていると、段々と閉じてきてしまうようなタイプの方。何となく睡眠と覚醒のあいだを行き来して彷徨いながら、「ウツラ、ウツラ….」とされているような場合なら、単に“疲れている”ケースであることが多く、特に唾液の性状がサラサラではなく、ネバネバとした「粘液性」であることで、その事が裏付けられるのです。
最後が最も心配されるタイプで、治療椅子に座わるやいなや、話もそこそこに僅かな時間で、アッという間に気を失うかのごとく、殆ど熟睡してしまうような方です。 この場合の殆どの人は「イビキ」をかいてしまう程の状態で、前述の2つのケースとは違い、“意識を失う”ほどの眠り方です。 そして「イビキ」をかくということは、即ち“口呼吸”をしているということであり、その際の口の中はカサカサに乾燥し、舌がベロ〜ンと横にだらしなく大きく広がって来たりします。 「イビキをかく方」というのは、睡眠的にはその間に、中途半端な浅い睡眠状態が繰り返されていて、連続的で深いきちんとした睡眠が取れておらず、「長い時間寝た」にも関わらず、実際にはほんの数時間程眠ったかどうか程度にしか睡眠を取れていないのと同じような状態なのです。そのため、突然の睡魔に襲われて、ほとんど気絶するように眠ってしまいます。 その中でも、イビキの途中で時々「クゥ〜、コワァ〜、カッ!………」のようにイビキ=呼吸が止まって、数秒〜数十秒のあいだ止まったままになってしまうような方、これは“睡眠時無呼吸症候群”と呼ばれるもので、へたをすると命にも関わる、危険なものなのです。
と言いながら、じつはこの私自身が家族に「寝ているときに、イビキ(呼吸)が止まっていたよ」などといわれていたことがありました。朝起きたときにも、口に中も乾燥気味で、そのうえ喉までイガイガ・カサカサのかすれ状態になっていて、眠ったはずなのに、何だかアタマの芯が“酸欠状態”のようにボ〜として働いておらず、まったくスッキリとしません。この頃は正直、何となく“身の危険”を感じていたくらいです。(これについては、「リップトレーナー・パタカラ」を数年使い続けたことで現在は解消し、その後も欠かさず継続使用しております。)
そうでなくとも「イビキをかく方」は、睡眠を十分に取れないことから疲れが取れにくかったり、血圧が高くなったりする傾向もあるので、注意が必要でしょう。
また、歯科に限って言うのであれば、1番目のケースも要注意です。
まあ、漫然と眺めていれば何も分かりませんが、見るところを見ていると、ちょっとしたことからでも得られる情報はあるのだということに尽きます。 |
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